Cold Phantom [後編]
でも、気になるものは気になってしまうもの。

(何で、こんなに気になるんだろう。)

心中でそう呟いた。

もう昼前なのに気になってばかりで一睡もしていない。

薬の効果が効いてきたのか体のダルさは緩和しだしているのがせめてもの救いだろうか。

眠れないのを良いことにベッドに潜りながらテレビを見たり、お茶をのんだりしていた。

何だか病人の一日とは思えない時間を過ごしているなと思いながらも私はテレビのチャンネルを変える。

変えて変えて…消した。

昼間のテレビはどうして若者向きじゃないのか…私は解りきった事にあえて自問自答し、そんな無駄な時間をただただ浪費した。
気づいたらもう一時半になろうとしていた。

「お腹空いたなぁ…。」

思えば、今日一日何も食べていなかった事に気付いた。

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