Cold Phantom [後編]
私は台所へ行き、適当に部屋を漁った。

しかし、こんな日に限って即席で食べられる物が見当たらない。

あるとすれば…
「ご飯…だけ?」

だけだった。

仕方なく私はそのご飯でお粥を作る。

何だかとても味気なかった。

お粥だから仕方ないのかとも思ったが、これならまだ病院にいた頃食べていたお粥の方が美味しい。

そこはやはり作り手の違いなんだろう。

私は味気ないお粥を無言で食べその後は病人らしくベッドに潜り込んだ。

ご飯の後だからだろうか今になってようやく眠気に襲われた。

私はその睡眠欲に逆らう事なく眠りについた。

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