【完】私と息子に幸せをくれた人(中篇)
私は足の角度を変えながら、聖さんを見る。



「僕はただ、彼女と会話を交えながら撮影に望んだだけですよ。彼女の才能に触れたからには、僕の我が儘で、専属にして貰いましたけどね;;」



聖さんは苦笑しながら、謙遜して答える。

私は「春風さんのお陰ですからね」と、司会者さんに念押し。

司会者さんは、「お2人だから、出来た作品なんでしょうね」と、微笑む。

私と聖さんは視線を合わせて小さく笑い、小さく笑ってから司会者さんを見て「そうかも知れません」と答えた。

あっという間に撮影を終え、私たちは楽屋へと戻った。
< 28 / 100 >

この作品をシェア

pagetop