【完】私と息子に幸せをくれた人(中篇)
三吉さんと3人で楽屋がある階に戻ると、「零士は来てる?」と、聖さんに訊かれた。



「楽屋に居ますけど?」



私は楽屋のドアノブに手を添えながら答えると、「遊ぶ」と言う。



「この後、仕事あるんじゃないですか?」



「2時間後だから」



“それなら”と思い、私は楽屋のドアを開けた。

聖さんは楽屋に入ると、「零士ー?」と叫ぶ。



「パーパ!パパラ!」



…また“パパラ”だ…(笑)

私は「おー、パパだぞー!」と言ってる聖さんと零士を見て笑う。

否定するのも忘れ、私は笑っていた。
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