踊れ その果てでⅡ<ケルベロスの牙>

*ディスプレイの向こう



 食事を済ませ、翼(つばさ)は戒(カイ)の分の料理を手に部屋に戻っていく。

 筒井はそれを確認すると、2階にあるモニタールームに入り様子を窺(うかが)った。

<戒の分だよ>

<……>

<いつまで反抗するのかな、食べなきゃ口移しで食べさせちゃうぞ>

「はあ~……」

 恋人同士のいちゃつきに聞こえて筒井は頭を抱えた。
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