踊れ その果てでⅡ<ケルベロスの牙>

<はい、アーン>

「……」

 筒井は、ディスプレイに映る映像にバカらしくなってきた。

 なんでこんなものを見ていなくてはならないんだ……足を組み、片肘を突いて横目に眺める。

 疑う余地などまるでない。

「!」

 そういえば、寝る時はどうするんだ?

 筒井はふと、そんな疑問が過ぎりやや身を乗り出した。

 食べ終わると、翼は戒の手錠を片方だけ外し2本の歯ブラシを持って洗面所に向かう。
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