踊れ その果てでⅡ<ケルベロスの牙>
「中には殺したハンターからその通信機を奪っちゃう人もいるけど、間違って殺してしまっても君たちの責任じゃないからね」

「!」

 しれっと発した真仁に翼は視線を上げた。

「悪いけど今は戦いだ。1つや2つの命に構ってはいられない。全てはボクの判断だ、非を負う必要は無いから」

 そんな真仁の言葉に、戒と翼は互いに見合い溜息を吐き出す。

「お前に責任をなすりつけるつもりはない」

「もとより、そんなのは解ってることだよ」

 何を今更……と2人は笑って肩をすくめた。

「そうだったね、君たちは優秀なハンタードッグだったことを忘れていた」

 ヘッドセットのチェックしといてね。

 言って真仁は離れていく、リーダーは何かと忙しい。
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