MISSION〜ターゲットはキミの唇〜
いゃぁぁああぁぁっ!!!
園内に響きそうな
華の悲鳴
隣に乗っている俺は、鼓膜が破れるかと思った
"大丈夫!"って乗ったのは誰だよ…
全然大丈夫じゃねぇじゃん…
「…平気?」
「………。」
園内のベンチで、放心状態の華
ジェットコースターを降りてから一言も喋らない
相当怖かったんだろうな…
「…帰る?」
「や。」
華が心配になり、言ったのに即答された
帰るのは嫌なんだ
でも、華の顔色悪いんだけど…
本当に大丈夫なのか?
「はぁ…」
まー…本人が帰りたくないなら仕方がない…
とりあえず、何か飲み物でも飲ませよう
少しは気分も回復するだろ
俺は、ぐったりな華をベンチに残し、自販機に向かった