私の愛した人
「吸命鬼についてわかっているのはそれだけよ
奴らはまだまだ謎が多いのよ…だからこうやって目撃者を確保して情報収集しているわけ」

御冬さんは冷めた視線を床に向けて、はきすてるようにつぶやいた。

「だから協力してほしいんだ
桜、アイツとはどうゆう関係なんだ?」

可憐も真剣な表情で私に問い掛けてきた。

「圭…吾は……」

その場にいる全員が私を見つめ次の言葉を待った。

「圭吾は…私の恋人…です」

『恋人』その言葉を聞いた瞬間、一秒だけ御冬さんの表情が変わった気がした。

苦しそうな辛そうな…
そんな悲しい表情に。

「恋人…ですか…」

五島さんは深刻な顔をして繰り返した。

「怪物と付き合うなんて馬鹿げてる…
身を滅ぼすだけよっ!」

御冬さんは怒り狂ったように声を張り上げた。

「御冬ッ!?」

可憐の大きな声に御冬さんは目に涙を浮かべて悲しそうな表情を見せたかと思うと部屋を出ていってしまった。

それを追い掛けようとした可憐を五島さんが止めた。

私は意味はよくわからないが、深い事情があるのだと感じた。

あの強気な御冬さんが涙を見せるほどのなにかが…




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