私の愛した人
朝の九時頃、私のケータイが何度もなった。

眠い目を擦ってケータイを確認すると、圭吾からの着信が三件もあった。

「ウッソ!?ヤバいもうこんな時間!?」

あわてて跳ね起きた私は圭吾に電話をした。

「桜ッ!!電話するの遅せーよッ!!」

圭吾の怒鳴り声が寝起きの頭に響いた。

「ゴメンッ!今日なんかあったっけ!?」

今日は休日のはずなんだけど…

「おまえ忘れてんの?
き、今日は…記念日…だろ?」

急に勢いをなくした圭吾の言葉を聞いて私は血の気が引いた。

カレンダーを見ると今日は4月14日。

圭吾と私の恋人記念日だ。

しかも昨日、私が圭吾に今日は絶対に予定をあけとくようにいったのに…!!

「ごめん!!ほんっとーにごめん!!寝坊したっ」

「マジかよ…
とりあえず迎えに行くから準備しとけ!」

「え?迎えに来てもらうのは悪いからいいよ」

準備に時間かかるかもしれないし…

待たせるのも悪いから私はそういった。

「俺が早く会いたいの!!」

でもこの言葉に返す言葉が見当たらなくて、私はすぐに準備に取り掛かった。



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