刻の無い少女
「虚?
そいつは誰だい?」
「!なんで蝶さんが虚のこと知っているんですか!?」
そう言うと、蝶さんは呆れ顔して私を見ていた。
「はぁ~。自分で言ってたこともわからないのかい?」
どうやら口に出ていたらしい…。
蝶さん、呆れてる
「っで、虚って誰だい?」
興味津々といった様子で私につめ寄ってくる。
「うっ虚は、私といっしょに暮らしてるんです。
私にいろいろなことを教えてくれた。怪我を治してくれた。そして、名前をくれました。
あっ、私の名前は鵯です。」
「へぇ~、ヒヨドリねぇ。
んじゃ、あたしはそろそろ帰るかねぇ。」
蝶さんは立ち上がり軽い足取りで歩いて行く。
また、一人になった―――
虚は、まだ帰って来ないのかな?
蝶さんはまた来るかな……。