幸せの見つけかた
第6章
雨がくれたもの
「あれ? 良平くん、久しぶり。どうしたの?」
「へへっ、こんにちは。」
久しぶりに、施設へやって来た。
みんな温かく出迎えてくれて、色んな話しで盛り上がる。
「実は俺、今度建設部に異動するんです。前から希望してた部署で。昔からの夢に一歩近づけたんで、ご報告に来ました。」
俺が立ち上がって言うと、拍手がおきた。
みんなが笑顔で、良かったねと言ってくれる。
その気持ちは本当に嬉しかった。
だけど、一番言って欲しかった人は…
いなかった。
異動を告げられた時、すぐにでも香織さんに言いたかった。
でも、「上野さんと付き合えばいい」なんて言っておいて、ノコノコ電話も出来ない。
だから今日に望みをかけて、施設に来たのだけれど。
そう甘くはなかった。
てか… 俺さ、全然ふっきれてねーじゃん。
これが、彼女のために一番良いって思ったんだろ?
「へへっ、こんにちは。」
久しぶりに、施設へやって来た。
みんな温かく出迎えてくれて、色んな話しで盛り上がる。
「実は俺、今度建設部に異動するんです。前から希望してた部署で。昔からの夢に一歩近づけたんで、ご報告に来ました。」
俺が立ち上がって言うと、拍手がおきた。
みんなが笑顔で、良かったねと言ってくれる。
その気持ちは本当に嬉しかった。
だけど、一番言って欲しかった人は…
いなかった。
異動を告げられた時、すぐにでも香織さんに言いたかった。
でも、「上野さんと付き合えばいい」なんて言っておいて、ノコノコ電話も出来ない。
だから今日に望みをかけて、施設に来たのだけれど。
そう甘くはなかった。
てか… 俺さ、全然ふっきれてねーじゃん。
これが、彼女のために一番良いって思ったんだろ?