幸せの見つけかた
自宅に戻り、上着を脱いでソファーに投げた。




「お帰りなさい、良平さま。」



「うわっ!!」



誰もいないはずの部屋で突然声がして、飛び上がった。



でも、良平さまと呼ぶのは…




「…ったく。 びっくりさせんなよ。」



「申し訳ありません。」



振り返って目が合うと、二宮は深々と頭を下げた。





「久しぶりだけど、どうした?」



「お婆さまからの、預かり物です。建設部へ異動のお祝いだそうです。」



「へー、なに?」



「もう目の前に、あります。」



二宮の視線の先を追った。







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