ヤンデレ彼氏に監禁されて ~彼と彼女が出会ったわけ~
結局のところ、開始から一時間してもその人は来なかった。
皆、いい具合に酔っていて、喋るというよりは騒ぐの領域。素面の私にとっては少し耐え難い。
「彩芭(さいは)ちゃんはー、大学慣れたかいー?」
ちゃん付けと馴れ馴れしい吉田は先ほどから妙に私に話しかけてくる。
「まだ入ったばかりですので、でも楽しいですよ」
「ふふんー、なら良かった。今も楽しいー?」
「……、はい」
こらえろ私。
社交を忘れるな。