1LDKヤクザ彼氏と秘密の同居生活【完】
へこんでいるあたしをよそに杏さんは首をポキポキと鳴らしながらボソッと呟いた。
「執事にメイド……」
「え?」
「なんか面白そう! 皆吉、メイド服を持ってきて」
「杏様!?」
め、めいど!?あたしと皆吉さんは驚いているのに、杏さんは目をキラキラに輝かせていた。
「ラミカちゃんに仕事を分けてあげて」
「……かしこまりました」
え?え?じゃあ、あたし……
「雇ってもらえるんですか!?」
「うん。まぁ、続けられたらの話だけど」
やった!続けるに決まってんじゃん!ちょっとやそっとじゃへこたれないんだから!
「では、ラミカ様こちらに」
「はい!」
皆吉さんに二階の部屋に案内されて、メイド服を手渡された。超ミニだし、フリフリだし、かわいいけど恥ずかしいな。
「これ着なくちゃダメですか?」
「杏様の言うことは絶対です」
「はい……」
超、忠実。あたしも見習わなくちゃ。