【完】無知な彼女の周り
観覧車を降りても
メガネも主人公も全然親しくなってはいなかった。
なんか、いつもと変わらずって感じ。ってことはチューしてないの?
え?錯覚的な何かだったってだけ?なにそれ…
あ、でも、後ろで余り物の男二人は全然楽しく無いだろうね。男二人で観覧車は変だ。明らか変だ。
そのせいか、降りてもまだ機嫌が悪い冬紀。バカは呑気にまだはしゃいでる。
「さ、帰るか」
切り出したのはメガネだった。私も早く帰りたい。
「じゃあ、お開きってことで」
遊園地から出てきて、やっと解散できた。今日はホントどっと疲れた…早く帰って寝よう…
「遥花ちゃん」
「……はい」
冬紀め…別に一緒に帰らなくてもいいじゃないか
あ、でもお礼だけ言っておこう
「今日はありがとうございました」
「…うん。
…あのさ、1つ聞きたいんだけど…
春雄くんとキス…したの?」
…え?いつした?全く記憶にございませんが?
「私、ふりょ…
春雄さんとキスしたの?」
「え?したの?」
「ううん、したの?って聞いてる」
「じゃあ、してないんだね」
「うん、私の記憶の限りでは…」
「なーんだ♪」
急にウキウキになった冬紀。なんだ?頭でも狂ったのか?
まぁ、とにかく
遊園地では大したことは無かったなぁ…
面白くない