彼なりの愛ー短編ー
「凪央。この子が俺の言ってた大好きな子!」
はっ!?この前言ってた?
大好きな子?何の話し?
「あの…先輩。好きな子って誰ですか…?」
「ん?菜都ちゃんに決まってるでしょ?」
いやいやいや…
決まってるでしょって言われても今日初めてちゃんと話したし…
すると急に凪央先輩が
「おい。奏斗(カナト)どういう事だ?」
先輩が喋ったっ!!
じゃなくて…
「ん?どうもこうも俺の好きな子は菜都ちゃんって言ってるんでしょ?」
目の前で淡々と続けられる
内容は私にはわからなかった。
「凪央が早くしないと俺が食べちゃうかもよ?」
食べる?何を?
「チッ…」
と凪央先輩が短く舌打ちをし
私の腕を掴んで屋上をでた。