たった一つのプレゼント
だけど手に感じる温もりに
私の手を握る
迅がいることに気がついた。
「迅…………」
「………大丈夫か?」
「……………夢…」
「ん?」
「夢見てたの。」
「………………」
「お母さんが死んじゃう、夢」
「………………」
「夢。夢だよね?」
「………………」
夢だと思うのに
どうして涙が出るのだろう。
夢だと信じたいのに
どうして
夢のように
感じないのだろう。
「迅、じ……ん……」
「夢じゃない。」
「うっ……うぅ……」
「夢じゃないんだよ」
「嫌、だ………ねぇ、
な…んで……」
迅の握る手に
力が入った。
「………魅麗」