たった一つのプレゼント



そんな優しい言葉を貰ったら


もっと涙が出ちゃうんだ。





そうすると
迅がベットに座って
私に近寄り

大きな手を
私の頭に、ぽんっと乗せた。



子供をあやすみたいに
優しく頭を撫でてくれる。




無性に感じてしまう、
しょせん私達は
きょうだいの様な関係だって。







私は毎晩
充分な睡眠をとれなかった。



佐々木社長にも
心配されて
全ての事情を話した。

学校も何度か休んで



迅のベットの上で
ずっとずっと泣いていた。



だけど



迅は友達と遊びに行く事もなく
きっかり時間通りに
学校から帰ってきては
私に寄り添っていてくれる。




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