空界と悪魔と契約者と
ともあれ色々悩む悠だったがそんな暇はない。リナが言うには悪魔という存在が必ず契約者を襲うからである。まだ悠はあった事はないが、戦うにはリナがいないと悠は戦えないらしい。
武器になるはずだったカマは悠が受け入れた瞬間に消えてしまったからだ。まぁ戦いなんて起こらない方がいいのだが。
リナが言うには、悠はかなり力が強いらしい。武器などで自分を鍛え強くなる契約者も居るらしいのたが、なんせ悠は16歳で肉体が死んでしまった。後で悠が生きるはずだった83年間の力が悠の魂にはあるからだ。普通の悪魔なら殴るだけで倒せるらしい。
「つーか、ホントに俺死んだんだなぁ。」
悠は今朝の事を思い出した。悠が自転車をこごうとすると、ちょっとした力で自転車のハンドルが折れた。これも魂の力で、悠の肉体はかなり強くなった。常人の800倍は力が出るらしい。後、折れたハンドルが悠の頭に刺さったのだが、血が出ない。感覚があるが痛くない。まぁ訳の分からん肉体だ。
教室ではホームルームが始まり帰りの号令がすんだ。悠は友達達にまたな、とか言いながら教室をでた。早く家に帰ろう。

帰り道歩いていると、不思議な犬にあった。小さい子犬で全身が黒い毛で覆われている。が、一つ不思議な事。犬の全身からオーラみたいなものがでている。黒くまがまがしい炎のようだった。
犬はこっちを見ると、何かに気づいたように唸り声をあけで走ってきた。悠がビックリしていると、犬が飛びついてきた。その瞬間、悠はこれは普通の犬ではない事に気づいた。
悠の左腕のひじから下が無くなった。かみちぎられたのだ。
悠は体制を立て直した。
「なんだありゃ!?あれがリナの言ってた悪魔ってやつか!?とにかく倒さねーと!」
悠は左腕が回復している事に気づき、さっきと同じように飛びついてきた犬に対して、拳を放った。考えている時間もない。犬は拳が当たったと思った瞬間消えた。倒したのだろうか?
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