「お前、うざい。」
「千秋君を追っているのは、あんただけじゃないの。
あたしたちだって。
他にもたくさんいる。
邪魔なのよ。
......あの時。
私たちも美術室に居たの。
あんたは気付いてなかったみたいだけど。
千秋君は、美術室で
私たちと一緒に居たの。
でも、高森さんにはちょっと同情しちゃうかも。
少し触れようとしただけで、あんな嫌な顔されて.......振り払われるなんて。クスッ。」
一斉にクスクスと笑われる。
見下される。
侮辱される。
でも、こうやって笑われることよりも。
『千秋君は、美術室で
私たちと一緒に居たの』
このことの方がもっと、悔しかった。