それでも好き!!



「それにしてもなんで気づかなかったの?」
「だって帝は赤髪だったし,凄く紳士的で優しくて…兎に角帝君とは何か違ったし…」
「それは裏表があるだけでしょ!!」
「あぁ…」
「明日話しかけてみたら??」
「うん!!」


そのあと私たちは学校のはなしとかをしてから別れた…




…にしても

『神崎 帝』と『雫石 帝』は
似ても似つかないような…





私はどこか心の隅で
神崎帝は雫石帝ではないと思っていた…


いや…そう思いたかった。




綺麗な黒髪…
高くて素敵な姿…


だけどそれとは裏腹に


とても冷たい目をしてる…

とても悲しそうな声をしてる…


色で表すならそう…


なんでも飲み込んで…
全てを塗りつぶしてしまいそうな色…




『黒』




…そんな印象の『神崎 帝』






綺麗な赤い髪…
とても優しい笑顔…


裏表のなさそうな彼の姿


優しくて綺麗でかっこよくて…

何処にも汚れがない王子様みたい…


色で表すならそう…


綺麗な「王子様」に似合った…
汚れのない色…




『白』




そんな印象の『雫石 帝』







『雫石 帝』を天使とするなら…

『神崎 帝』は悪魔だ…





だから私は
2人が同一人物だと思えなかった…


思いたくなかった…



< 6 / 13 >

この作品をシェア

pagetop