ひとりぼっち




「別にいいぜ
勝手に調べろよ
どうせ何も出ねぇだろうし」



店員は男の子の鞄をゴソゴソ探していた



「あ!
ちょっと君、入ってるんだけど
商品が」

「はぁ!?
そんな訳ねぇよ!」

「だったら、自分で見てみなさい」

「俺こんなの取ってねぇよ!」

「とりあえず、事務室に来てもらおうか」

「はぁ!?
俺やってねぇって言ってるじゃん!」



店員と男の子が言い合いしている間、おばさんが逃げようとしていた


よく見てみると、おばさんの鞄から店の商品がチラッと見えた



私は逃げるおばさんの肩を掴んだ



「どこ行くんですか?」

「え……いや、もうこんな時間だから早く帰んないと…」

「帰りたいなら、鞄の中身置いてから帰ってね」

「っ!?
な、なんのこと……っ」



私は店員と男の子がもめている方に、おばさんを軽く押した

ついでに足をかけて




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