ひとりぼっち
すると…
「でも俺は葵に助けられた
葵が居なかったら、俺は今頃警察の中だ
葵が居て良かった」
「っ!!」
私が居て……良かった…?
そんなこと、初めて言われた…
だって私は……
望まれて産まれた訳じゃなかったから…
「葵?
……っ!!
ご、ごめん!
俺気に障る事言った!?」
「え?」
何焦ってんだ、こいつ
あれ?
私……泣いてる…?
ははっ……、そりゃ焦るわな
「別に何でもない」
「何にも無いのに泣く訳ねぇだろ!?」
「悲しくて泣いてたんじゃないから…」
「本当か!?」
「うん
嬉し泣きようなものだから」
「嬉し泣き?」
「だから大丈夫、それじゃあ」
「あぁ
あ、一言だけ言わせてもらうぞ」
「何?」
「明日絶対1組行くからなー!」
まだそのこと言ってるよ…
もう、どうでもいいや…
「……好きにすれば」
私はそれだけ言って、その場を去った