君へ。
その夜、嬉しい事があった。


部屋でテレビを観ていると急にケータイが鳴りだした。
画面を開くとメールのようだ。


『ん〜?誰やぁ?』


ボタンを押して受信箱を見てみるとそこには、


‘木田翔太’


『……え゙ぇ!?』


木田クンからの初めてのメール。


『え!?何で?何!?』
混乱しながらもメールを開いてみると、


【CDありがとう靴箱見てびっくりした】



『あ…あーなるほど。その事か!別にいいのに』

と、言いながら顔は今かなり情けない程にニヤけているだろう。


すぐにメールを打ち返す。


【いいえどういたしましてそんかわりまた何か貸してーよ】

こんなとこだろうか。時計を見ると10分もかかっていた。
急いで送信する。


メールは数十分ごとに返って来てやり取りは寝る時まで続いた。

だけど、アタシは木田クンからのメールを待つのに疲れてそのまま眠ってしまった。


朝起きてから即メールを返した。
【ゴメンいつの間にか寝てた】



送った後は不安で仕方なかった。怒っていたらどうしようとか、このままシカトされたらとか、とりあえずメールが返って来るまでの時間がとてつもなく長く感じた。
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