先生~あなたに届くまで~
はぁ...。
溜息が出そうになった。
そんなことはお構いなしに
クラスのあちこちから
「俺も賛成!!」
「私も雪音ちゃん向いてると思う」
「しっかりしてるもんねー」
「1年の時試験学年トップだったって」
「さすがだよねー」
なんて声が聞こえてくる。
もう仕方ないと思い
口を開こうとした時
「お前ら浅川の気持ちも考えろ。
人任せにすんじゃねーよ。
浅川?お前嫌じゃないか?」
先生はそう言ったのだ。
先生の気迫にクラスは静かになる。
調子が狂う。
そしてまた胸がドクッと鳴ったのを
聞こえないふりをした。