先生~あなたに届くまで~

それがまた何となく面白くなくて
私はもう1度廊下側に目線をやった。



“ほんと私何してんだろう。”



心の中で自分に苦笑いを浮かべた。


一通り自己紹介が終わって
係決めが進み
残すは学級委員のみ。

「おーい!!
 誰か学級委員するやついないのか?」

先生がちょっと困り気味で
皆を見ている。

すると健が

「あっ!!推薦あり?」

と先生に尋ねた。

「誰、推薦したいんだ?」

「あのね...雪音!!
 ぜってー向いてる!!
 頭いいし、しっかりしてるし
 それに!!1年の時だって委員だったし!!」

無駄に嬉しそうにこっちを見ながら
推薦なんかしてくれている。

健はご満悦とばかりにニコニコ。

私は春菜の方を見る。

春菜は申し訳なさそうに
手を合わせて苦笑している。



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