if ‐もしも願いが叶うなら-
「うん、じゃあ…桃花!あたし親しげな感じって好き!
もちろん、あたしの事も心音って呼び捨てでいいからね?」
「こ、心音…」
すっごく嬉しい…桃花に、心音。
名前で呼び合うなんて、私にとっては夢だった。夢のまた夢。

「そういえば!桃花、知ってる?うちのクラスの担任。すっごく格好いいんだって!楽しみだよね♪」
担任…の先生?
へぇ~そんなに格好いいのかな?

―――ザワザワ。
「お、噂をすれば登場かな?」
この時は、まだ気付きもしなかった。
―――ガラッ。
この出逢いが…運命だという事に。
そして…

「は~い、1-Bの担任になった八王子拓真です。1年間よろしくな」

この出逢いが…私の苦しみのスタート地点だったなんて。
< 5 / 10 >

この作品をシェア

pagetop