一方通行な恋心
「霧島君がこっちに来てるって聞いて。すごく嬉しくて、つい……」

 私は「ふう」と深呼吸した。

 ジーパンにTシャツ姿の霧島君が立ち上がって、私の背中を擦った。

「まあ、まだ着いたばっかだけど」

「え? 何か用事があるんじゃないの? 大丈夫???」

 私はきょろきょろと周りを見渡した。

「用事は園崎と話すこと。部活が終わってから電車に乗ってきた。明日も部活があるから、終電で帰らないと」

「私?」

「ああ。園崎と話しがしたくて」

「え? あ、うん」と私は頷くと、滅多に走らない足の筋肉がフルフルと笑いだした。

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