一方通行な恋心
「ちょっと、ごめん。足が……」

「無理に走るからだろ」

 くすっと霧島君が笑った。

 私はよろよろしながら、霧島君がさっきまで座っていた椅子にすとんとお尻を落とした。

「だって、霧島君から電話があるから」

「良かったよ。まだ間に合ったみたいだ」

「え?」

 私は椅子に座ったまま、ふくらはぎのマッサージを始めた。

「合コンするって言うから」

 霧島君がジーパンのポケットに手を突っ込んだ。

「え? あ……今日、ね」

「園崎の口から、『合コン』って言葉が出るなんてちょっと信じられなかった」

「あ、ごめ……」

 霧島君が私の隣に座った。

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