僕の愛した生徒
静寂の夜






あの夜

君は震えていたね



僕は

君が何に怯えているのか

君が抱えた不安にも気づかずに



ただ

そんな君を





…愛おしいと思った




でも

君は僕の生徒




決して

越えてはいけない一線がある事を

僕は知っていた



それでも……




君に触れたかったんだ





今、思えば……


あの頃から

すでに


僕は君を



愛し始めていたのかも知れない






< 55 / 207 >

この作品をシェア

pagetop