レンアイ 遊興




すっと通り過ぎる空先輩。


その瞬間、耐えてた涙がひと滴落ちた。




「ここは…?」


「生徒会室だよ」


にこっと笑う拓ちゃん。


生徒会室なんて入ることないから、キョロキョロしてしまう私。


そんな私を見て拓ちゃんがふっと微笑んだ。


「ほら、始めようか」


そう言って近くのソファーに座る拓ちゃん。


ほら、おいで?、と隣を叩く拓ちゃんの姿が、

屋上での空先輩と被って見えてしまった。


「う、うん」


そう言ってソファーに座る。


確かあの時は、空先輩に

男に寝るなって言われて寝ちゃだめだ。

って言われたんだっけ。




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