エリートな彼に甘く奪われました
彼女は、森山麻耶、一つ下の後輩だ。同じ課でアシスタント業務をしている。

常に俺を監視し、強引な態度で俺を引きずりこむので正直うんざりする事もあるが、彼女のお陰で告白されたり、誘われたりする回数が激減している気がするので、都合よく放置している。


俺としては蟻と油虫みたいな関係の様な気がしているが、彼女はまた違うつもりでいるのだろう。

しかし核心にはお互いに触れずに何となく一緒にいる時間が増えつつある。

周りは二人が別段、特別な間柄だとは思ってないだろうが、そろそろはっきり言うべきだろうか。

彼女もなかなかかわいい部類に入るのだろう、と思う。先日彼女の同期の男が彼女に振られたらしく、その矛先がまた自分に来るのでは、と密かに嫌な予感がしている。



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