エリートな彼に甘く奪われました
「あ、いい場所見っけ~」

彼女はずるずると俺を引っ張り、窓際の二人掛けの席にすわらせると、

「お茶、淹れてきまぁす、待ってて下さいねっ」

と、目をキラキラさせながら席を立った。

スキップまじりの後ろ姿をぼんやりと見ながら自分の中には彼女に対する特別な感情がない事を、どう切り出すべきか、などと考えながら、ふっとある人物に目が留まる。


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