エリートな彼に甘く奪われました
「おお、浅香。遅かったな。また女の子に捕まったかぁ」

「すみません、ちょっと休憩ですよ」

あれから人事部に行ってから、課に戻ってきた。

三十分くらい行方不明になっていた俺を怪しむ人はいなかった。

しかし、自分が信じられない。

会社であんな風に乱暴に彼女を求めるなんて。

今までそんな事は一度もなかった。

しかも彼女も…。

正直意外だったな、まあ、可愛いかったけど。

しかし彼女が俺を好きな事は分かったが、安東とは本当に今は何もないのだろうか。

過去に嫉妬しても仕方無いのは分かってる。

しかし心の奥から沸き上がってくる不安と恐怖の混ざった気持ちが俺をイラつかせ苦しくする。

たった今、仕事中であるにも関わらず愛を感じてきたというのに。

まだまだ足りない…。







< 129 / 236 >

この作品をシェア

pagetop