エリートな彼に甘く奪われました
近くのバス停から空港行きのシャトルバスに乗り込んだ彼を、バスの下から見上げていたが堪らなくなって思わずチケットを買い私も乗り込んだ。
驚いた顔で私を見る大きな瞳と目が合い、駆け寄りその隣に流れ込む様に座った。
「どうして」
「空港まで…こうしていたい」
私は彼の細い腰にしがみついて彼の匂いを吸い込んだ。
「でも、帰りは一人になるよ?大丈夫なの」
「うん」
彼は小さくため息を吐くとやがてクスクスと笑い出した。
「遼…?」
私は顔を上げて彼を見た。
軽く握った手を口元に当て、楽しそうに笑っている。
「ふふっ。本当に君には驚かされるよ。
雨の中飛び出したり、人前でキスしてって言ったり、今だって…」
「え?人前で?そんな事、なかったわ」
「気づいてなかったの?エレベーターの前、通りから丸見えなんだよ。たくさん人が歩いてた」
「え…」
一昨日、彼に早く触れたくて彼しか見えてなかったあの時…。
私はだんだん恥ずかしくなってきて一人で顔を赤らめた。
「今更照れたって、遅いよ。何人も振り返って見てた」
いやー!そうなの?!私ったら!
あたふたしている私を遼はそっと抱き寄せ私の髪に顔を埋めた。