エリートな彼に甘く奪われました
私は遼と森山さんを交互に見てから思い切って言った。

「私は大丈夫よ。私に構わず、二人で話して。私、もう、行くから」

「愛?何を言ってるの」

「私はいいってば!
遼が森山さんを選んだとしても、それでもいいわ。出発まで時間もないし二人で話して。
私、あなたがいなくなっても平気だから!」

そうよ、森山さんが元々遼を好きでうまくいきかけてたのに私が割り込んだのよ。

遼が私の前からいなくなる事に身体が引きちぎられる様な思いをするかも知れない。

だけどそれが二人の為なら…。

歩き去ろうとした私の手首が強く掴まれる。

…痛っ!

と思った瞬間振り向かされ遼に強く抱き締められた。

「………!」









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