エリートな彼に甘く奪われました
「もう君しかいらないんだ」

長い睫毛を揺らしながら艶っぽく私を見つめて彼が囁く。

その視線に背中がぞくりと粟立つ。

彼の美しさと甘さと情熱に意識が朦朧としてくる。

もう、この痺れに囚われたら離れられない。

遼と一緒にいられるのなら他の人に妬まれても、どう言われてもいいわ。


――すると彼は突然私の身体から離れると私の横にパタリと仰向けに横たわった。

「……?」

私は訳が分からず目を潤ませながら隣の彼を見た。







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