エリートな彼に甘く奪われました
言い争いをしながら足早に歩いて来た二人が俺達の方をハッと見て立ち止まり、黙り込んだ。

今まさに話していた二人が突然目の前に現れたので、俺と釜田も驚きながら二人を見た。

同じ空間に四人の気まずい微妙な沈黙が流れた。

「浅香くん、息抜きかな?まだ始まったばかりだよ。女の子達が君を待ってるぞ」

「は…、はは。もう懲り懲りですよ」

沈黙に耐えかねた安東先輩が話し掛けてきたので、俺もなんとか言い返した。

彼女は…、七瀬はなぜか俺の方をじっと黙って見ていた。

釜田は俯きながら黙って煙草を吸っている。




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