エリートな彼に甘く奪われました
彼女の小さな肩がカタカタと揺れて、目に涙がうるうると滲んできている。

「え、い、今何て…?
好きになっても、って」

「あ、私…。
すみません、忘れてくださ…」

彼女が言い終わらないうちに一度引き離した身体を再び強く抱き締めた。


「忘れられないよ…。
嬉しくて」

彼女の目を真っ直ぐ見詰めるとその瞳が真剣味を帯びた光を返してきた。



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