プラトニック・ラブ
海さんは社長の前で止まる。
あたしは2人を通り過ぎる。
下なんか見ない。
真っ直ぐ前を向く。
へこたれた奴、なんて絶対思われたくない。
特に眼前のこの人には…絶対。
何を言われようが気にしないようにする。
皿を片付けることだけを考える。
返事は「はい」「いいえ」だけにする。
その他は何も言わない。
そう決め込んで、あたしはゆっくりと空気を吸い込んだ。
大丈夫。
足は前に進む。
あたしが近づいて来る気配に気づいたのか。
あたしとソイツの視線が合わさった。
挑戦的な瞳。
けれどここで臆してはいけないと思ったあたしは、ソイツから目を離すことなく近づいた。