マジで恋する10秒前!?
すいません.....裕樹さん


俺は...俺は...


侵してはいけない過ちを.....


『それは良かった』


「裕樹さん....すいません」


つい、言葉に出てしまった。


『すいません?....どうかしたのか』


俺には嘘を付けるほど器用じゃない。


俳優なんて所詮、決められたセリフを言うだけの...人形だ。


ホント・・・俺って何もできない人間だ。


「すいません...俺、音彩とケンカしてて・・・これから、あいつと関わらないようにしますので、すいません!!」


『ケンカなんて.....そんなこ―――ブチッ』


「プ―プ―プ―プ―....」


俺は強制的に電話を切った。
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