マジで恋する10秒前!?
つい、手に力が入り布団をぎゅっと掴む。


そうしているうちにも、だんだんパパとの距離が近くなっているのが....怖く感じた。


「音彩ちゃんは、パパと仲が良いのね」

と言われた事がある。



―――――あれ?


....どこで言われたの?



―――――――――この声....聞いたことがあるような。



急に視界がグラングランと歪み始めた。


パパの体も、大きくねじ曲がり

ベッドも布団もカーテンもクローゼットも.....部屋中にあるもの全部が、大分暗闇に慣れていたはずなのに


どんどん...暗闇に飲み込まれていくように見えた。
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