─仮面─偽りの微笑み
◇甘い甘い時間

空は快晴、デート日和!あたしの心は昨夜から弾んでいた。



「いい天気になって良かったね?まぁ美麗ちゃんと居られれば天気なんて関係ないけど♪」



爽やかに微笑った彼、修一さんと今日はお散歩デート。



郊外にある大きな公園内を、あたし達は手を繋ぎ歩いていた。



実は…お弁当なんて用意していたりする。



と言っても、料理上手なママに手伝ってもらったんだけど…



いいよね…?だって…



「美麗ちゃんがお弁当作ってくれたなんて夢みたいだ!!」



なんて、修一さんが目を輝かせて言うもんだから、言いそびれちゃったんだもん。



一人で作った訳じゃないの…って。



お料理の勉強しなくちゃと、苦笑いしながら思っていた。



暫く歩いたあたし達は、芝生の上にシートを広げた。



そこは、丁度いい具合に木陰の下で、人も殆ど通らず二人きりでゆっくりできる場所だった。
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