【【リセット】】
もの心ついた頃から私には不思議な記憶がある。


今の私ではない私。


ヒトはこれを前世などと呼ぶのだろうが、


私の記憶はちょっと変わっている。


自由に「リセット」できる力で、今の人生に飽きたら次の人生に切り替えることができるのだった。


そうして私は何度か人生をやり直し、とうとう残りの寿命が尽きようとしていた。


ただし。


この記憶たちと「リセット」を信じるならば、の話である。


「ばっかみたい。」


私は大きな声でそう言うと、身支度を整え家を出た。
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