滅 ―不良と不良の恋愛論―




「まぁ僕が名前聞いたからね。教えてくれるとは思わなかったけど。」



メガネも盗られたし、と言って苦笑いする藍。



「はぁ、アイツ名乗るために藍を連行したのかよ…。心臓に悪いな。藍の顔が悲惨になってくるかと思った。」


「珀の考え方が嫌だ。」



本気か本気じゃないのか分からない珀の言葉。

いつだって、珀は掴みどころがない人だ。



「てゆうか、僕さ、秋月漆夜に“女”って隠してる意味がないような…。」


「確かにな。アイツ、なぜか知ってるからなー。」





< 30 / 38 >

この作品をシェア

pagetop