滅 ―不良と不良の恋愛論―




珀はうなだれる。


藍に言ってもしようがないのだ。
藍の親父さんが決めたことだから。



(親父さん……流石に恨むぜ。)


珀はハァー、とため息をついた。




「なんで珀が落ち込むの。僕が落ち込むならまだしも。」


「藍が落ち込むとかあり得ねーから。」


「僕、ポジティブだから!」



藍は無邪気にニッコリ笑った。


男子校に行くことも、なんとも思っていないようだ。







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