リフレイン〜2nd Season〜
「で…朱里は何て答えたワケ?」
あたしは水樹の質問に口ごもる。
「……まだ…元カレのことが忘れられないって言ったの。健太のことは良い仲間だって思ってるって…。だから…返事はまだ出来ないって言ったわ」
あたしはカクテルの入ったグラスを指でなぞった。
水樹…どう思ったのかしら…。
「んー、そっかぁ〜…。まぁいいんじゃない?まだ朱里も整理ついてないんでしょ?」
水樹はニコッと微笑むと、カクテルを一口飲んだ。
「え、えぇ…まだちょっと…ね……」
あたしは苦笑いをした。
一瞬…健太にキスされたことが頭をよぎった。
あたしは自分の唇を指でなぞってみる。
“好きなんだよ、朱里”
そう言った時の健太の表情がまだ、脳裏に焼き付いて離れない。
あんな健太…初めて見たわ。
いつもの馬鹿さなんて、欠片にも感じられなくて
何とも言えない男らしさが感じられた。