恋心 ~Opposite Nature~
「っ…」
保健室のベッドに寝かしてすぐ、山中が目を覚ました。
「あら、気が付いた?」
「あの…ここは?」
「保健室よ。あなた、倒れたのよ。頭打って。それで、山地くんが運んできたの」
「山地くんが…」
扉の外に凭れ掛かり、二人の会話を聞いていた。
「その体操服も、山地くんが着せて行ったわ。あとでお礼言わないとね」
「はい」
「午後からの競技は辞めなさい。リレーに出るらしいけど、止めといった方がいいわ。あなたの体のためにも」
「でも、あたし…」
「その足、捻挫してるみたいだし、痛くて走れないはずよ」
「あたし以外に出られる人なんて。…みんな期待してくれてるし」
「山地くん、出るって」
「え?」
「山中のために出てくれるみたいよ。なんならそこにいる本人に聞いてみたら?」
あいつ…要らないことばっかベラベラと……。
山中にバレる前に、その場から立ち去った。