恋心 ~Opposite Nature~



暫くして、山中の震えは治まった。


「あ、ありがと。もう大丈夫」

「…ああ」

「あと…ごめんなさい」


なぜ急に謝られたのかわからず、聞き返す。


「…何に対して?」

「山地くんの過去、聞いちゃって。聞かれたくなかったんだよね。純に言われて、気付いたんだ。…ごめんなさい」


いつもの明るい山中はそこには居なくて、ずっと下を向いたままだ。そんな山中を見ていられず、俺は誰にも話したことがない過去を話し始めた。


「…中学時代、確かにバスケ部だった。お前の言ってたように、エースだった」

「え?」

「中学二年の時のある試合の決勝戦、勝てば全国に行ける大会だった。その試合中に味方の先輩と接触事故起こして、靱帯断裂。それがお前の言ってた俺の過去だ」

「…試合は」

「勝った。で、全国に行った。でも俺は全治6ヶ月の怪我出し、先輩はバスケが出来ない体になった」

「…なんで」

「足首を複雑骨折して、医者からはもう無理だって。その先輩さ、高校も推薦で決まってて、県代表にも選出されるくらい上手い奴で。その人の人生、滅茶苦茶にしたんだよ、俺が」








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